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  • 執筆者の写真halfmoonjourney 小川

展示会などで商品PRする際のデザインの作り方!デザイナーのやり方教えます。


こんにちは、東京 文京区のデザイン事務所 Half Moon Journey です。 今回はBtoBの企業では切っても切れない「展示会」や「イベント」でデザインをどうやって作っているのかをお教えします。意外にこういった分野のデザインの作り方について書いてあることって珍しいと思うので、「毎年展示会出てるよ」って方や「イベントよく出ます」という企業の方はぜひご覧ください。 書いている内容は僕も制作する時に必ず意識するので、かなり実践的な内容になっていると思います。特に「今までデザインは依頼せずに会社内で頑張って作ってきた」方達は、これらを意識するとかなり見栄えも違ってくると思います。 1.「商品特徴を伝えること」を起点にデザインを考えよう まずはこれです。基本中の基本で展示会やイベントに限らず、グラフィックデザインの基本の考え方です。アイデアを出すにしろ、モチーフやキャラクターを考えるにしろ発想の仕方の中心を商品に合わせることが大事です。 ・例えば展示会・イベントでリンゴを売りたい場合のアイデアの出し方 (その1)キャラクターを作る リンゴを擬態化したご当地キャラみたいなのを描いてみる (その2)展示会での看板を作る 味に自信があるならリンゴを切った美味しそうな写真、環境に自信があるならリンゴ畑の写真を大きく載せてキャッチコピーとリンゴの名称だけを書く (その3)配布するパンフレットを作る リンゴの美味しさや特徴を伝え、他のリンゴとはどう違って良いのかを書く こういう風に何を作るにしても必ずアイデアの真ん中に「リンゴ」を置いてください。僕がクライアントワークをしていてよくいらっしゃるのが、デザインの中に「私、犬が好きだから犬を入れてください」という意見や、「電車が好きなので新幹線のイラスト入れましょう」といった方達。冗談じゃなく本当にいるんですが自分の好みや趣味を入れてしまうんです。「自分が好きだからみんな好きだろう」とか、特に何も考えずに言っちゃうのですが、「商品」に全く関係ないですよね。リンゴ売りたいのに唐突に犬の写真や新幹線のイラストを出してはいけません。 デザインは不思議なもので、いざ自分が作る側になるとなぜか自分のエゴや趣味が全開で出てくることがとても多いです。自分の好きな絵と商業であるデザインの区別が付けれないというか。ちゃんとした制作会社を出たデザイナーは新卒の時にこの辺りを徹底的に矯正されて「自分の意見や感情と人の意見を区別してデザインを作る」という基本ができていますが、一般の方はかなり難しいのではないかと思います。 やってるうちにどうしても自分の好きなテイストに行きがちになっちゃいます。悪い事ではないのですが、リンゴを売るのが仕事ならば「自分は本当は可愛い系のデザインが好きだけど、このリンゴを売るために特徴を伝えるにはもう少しナチュラル系のデザインの方がいいな。今回は可愛い系をぐっと我慢してナチュラル系に作ろう!」くらいの考えを持って、常に思考の真ん中に「リンゴ」を置いてください。 文章だけだと「当たり前じゃん」って思うかもしれませんが、やってみるとなかなか難しい。感情と理論の折り合いを自分自身でつけるのは難しい事だと気づくと思います。そこを我慢して頑張ってみてください!

2.お客様との距離でデザインを変えよう 物理的な距離になりますが、遠くから見るデザイン、中くらいの距離から見えるデザイン、近くで見るデザインは距離によって内容を変えましょうというお話です。 例えば…、 遠くから見るデザイン 展示会ブースの上の方につける看板や大きな看板のことです。これらは人混みの中から見るものなので、「じっと見る」ことが不可能な媒体です。気分としては「あっ、あそこのブースはリンゴを売ってるぞ!」くらいの感覚で、「何を売ってるかの把握をする」程度の目的で使用されます。一番最初の接点ですね。 「看板は面積が広いんだから、どんどん商品の内容を書け!」みたいなことをいう方もたまにいますが、遠くの人混みの中からいきなり何分もその看板を読むでしょうか?また、遠くから見るものに商品詳細を書いてしまうと文字が小さくなるのですが、果たしてそれは遠くから読めるのでしょうか? 無理ですよね。 だからそれは後の中・近距離のデザインの役割にして、遠くから見るデザインの役割は「おーい、ここにいますよ!」と自分をアピールして近くに連れてくるまで、くらいの感じとなります。 なので書く内容としては(引き続きリンゴを売っていると想定して)リンゴの写真と商品名、キャッチコピーくらいの「パッと見て一瞬でわかる」程度の情報量が適切です。人混みの中歩きながら見るものなのでいっぱい書いても読むことは不可能、パッと見で興味をひけたらもう完璧!くらいの距離感となります。 中くらいの距離から見えるデザイン 遠くから見るデザインがお客様を呼んできてブースの手前まで来ました、くらいの距離です。媒体としては展示会で説明する人の横にある40cmくらいの看板とか、壁に貼ってあるA2サイズくらいの商品説明パネルになります。この距離感までくるとお客様も「商品にちょっと興味がある」状態になるので、徐々に商品説明に入っていけます。 遠くから見るデザインでは、写真と商品名、キャッチコピーくらいしか書きませんでしたが、この距離だと少しボリュームのある内容でも読んでいただけます。距離的にもそこまで離れていないので文字数がちょっと増えても平気。なのでこの距離で書くのは「商品特長の要約」が良いと思います。例えば「他のリンゴより甘い!」「病気に強いので毎年安定して取れる」「色ツヤが良い」とかです。 「他のリンゴより甘い!」という特長も詳しく書くと「他の糖度は何%前後で〜」とか「品種改良が〜」とか理由が出てくると思いますが、それはこの部分ではまだ説明しません!あくまで特長の羅列など「少し早口でお客様に商品の良さを伝える」くらいでいましょう。理由はやはりこの距離ではまだ長い文章を読むのに適していない(周りに他のお客様もいますし)のと、寄ってきたお客様も、まだ商品に対する興味が100%の状態ではないということです。 なのでここでは「商品特長の要約」で良さをどんどん認知してもらって距離を詰めることを考えましょう。 近くで見るデザイン いよいよです。お客様が近くまで寄ってきてくれました。ここまでくるとお客様も商品に興味がある状態なので、深い話も聞いてくれます。ここでは先ほど遠慮した特長の詳細を書いていきましょう。「他のリンゴより甘い!」と中距離で書いたのであればその理由を「他の糖度は何%前後で〜」とか「品種改良が〜」とかを詳しく説明して大丈夫です。中距離で既にこの手の説明に興味があるので寄ってきたわけですから、その内容を説明してなるほど!と納得してもらいましょう。そうすれば購入意欲も知らず知らずに上がってきているはずです。使用する媒体としてはチラシやパンフレットとなります。 以上がお客様との距離でデザインを変えるという説明になります。読んでて気付きましたか?距離によって情報を出し分ける事で説明員がつかずともしれっと売りに近い説明になっていることを。遠くのデザイン見てちょっと寄って、近くまで来たらかなり購入意欲の高い状態になっているはずです。展示会やイベントのデザインというのは実は奥深く、うまく作れれば購入意欲のあるお客様を説明員なしで捕まえる罠のように働きますよ! 覚えておいて欲しいのはお客様には2つの距離があるという事です。それは物理的な距離と心理的な距離。展示会やイベントの際にその2つの距離はリンクしています。近くに来れば物理的にも心理的にも商品に興味があると状態です。なのでそれらを意識した「物理的な距離で読めて、なおかつ心理的な距離にあった内容」を考えていくとよいでしょう。

3.展示会やイベントでは「面」も意識しよう 展示会では「遠くからちょっとだけ見る」ということが往々にして起こります。それは人混みがすごいから丁寧に見て回れなかったり、ブースが多いので全部は見れないといった理由があります。 それでもウチのブースに気づいて興味を持ってもらいたい!そう思いますよね。その際は「面で押す」のが良いと思います。 具体的にいうと色を揃えるのです。戦隊モノやアイドルのように自分に合ったキーカラーを決めて、遠くから見ると「あのブースは全体が黄色1色で目立つなぁ」状態にするのです。ブースの壁面と床面を黄色一色にしたりすると「面」で見えます。ちなみになんとなく黄色と書いてますが、使用する色は商品を売る場合はその商品のキーカラーや連想させる色(リンゴなら赤)が良いと思います。会社のアピールならコーポレートカラーがいいでしょう。ただ、床と壁の色を統一させるだけですが、これ実際にやると想像以上にいいですよ。一体感が出て、遠くから目立つだけでなく「ちゃんとした会社」感が押し出せます。デザイン上難しい事もないので、ぜひおすすめしたいやり方です。

4.細かいものもデザインして一体感を出すとより効果的 割と忘れられがちですが、この部分はきっちりやると展示側・お客様側両方の満足感が高くなると思います。細かいものは何を作るかというとノベルティグッズやスタッフグッズなどです。 スタッフグッズはTシャツですね。説明員がみんな商品ロゴの入ったTシャツを来ていると、お客様も誰が説明員か判断しやすいですし、3.の「面」で見える要素としても機能します。また、予想以上にスタッフのモチベーションの影響も大きく、スタッフにTシャツを配ると「よし、展示会・イベント行くぞ!」と気合が入ることが多いです。個人的にはインナーブランディング的な効果もあると見ており、予算に余裕があれば作っておいて損はないと思います。Tシャツ配るとなんだかんだ皆嬉しそうにはしゃぐ気がします。 そして展示会やイベントでの細かいものの筆頭はノベルティですね。イベントなら夏に紙製のロゴが入ったうちわとか、展示会ならボールペンが定番ですが、やはりあるなしで結構食い付きが違うので、やれるならやったほうがいいと思います。 ただ、展示会でのノベルティはだんだん難しくなってきています。「大体みんな同じもの配ってるから飽きた」のです。なのでノベルティを作る際はアイデアもプラスして「自社商品の特徴を伝えるノベルティ」を作るようにしてください。リンゴならリンゴの香りのするミニウエットティッシュとか、配る事と商品特徴を掛け合わせて飽きられない物を作ってみてください。

以上、展示会などで商品PRする際のデザインの作り方!でした。これらを参考にぜひお客様のたくさん集まるブースを作ってくださいね!なお、デザインが難しいと思った場合はHalf Moon Journeyで各種デザイン制作もしていますので、ぜひご相談ください。

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