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  • 執筆者の写真halfmoonjourney 小川

チョコレートのパッケージに見るブランド表現の巧みさ


最近おしゃれなチョコのパッケージの共通点として「包装紙を巻いただけっぽいもの」があることに気づきました。

ただこれは意識的に「包装紙っぽい」物を作っているだけでして、実際はUSHIO CHOCOLATLさんは地元のアーティストに描いてもらった絵をパッケージに使っているようです。他の2つに関してもオリジナルの図柄で間違いないかと思います。

この包装紙っぽいパッケージはチョコと大変相性がいいんだろうなぁと思ってます。理由はカカオ含有率やフレーバーで違いを出した色々なラインナップの商品を出す際に効果を発揮しています。包装紙の違いで「商品の性格」を表現しているのです。しかもアーティストに書いてもらってるわけですから、きっと魅力的にチョコの性格の違いを表現するでしょう。「チョコレートという1つのカテゴリ」で、しかも「同じブランドの商品」なのにきっちり他の物に見える、「違い」と「個性」の2つが同時に表現できるという上手いことをやってのけてます。

そして、最後の仕上げとしてどの包装紙にもブランドロゴが入ったシールを貼ることによって「包装紙が違っても形状とロゴが同じ」という制約ができます。これによって包装紙の柄が全部違っても一つのブランドに見えるように調整されています。これは1ブランドの括りを受けながらも選ぶ楽しさ、魅力的な商品群という個性を発揮していて大変見事なデザインシステムになっています。今後の新商品投入時も同じ理屈で包装紙だけ新しいものをデザインすれば、ブランドシステム自体は問題ないという許容力もありますしお見事です。

このシステムを利用してワインだとか緑茶やコーヒー、またはしいたけなどの農産品といった「地域毎の違いを出すけど同じ商品のブランドシステム」としても応用が効きそうです。お菓子のパッケージはデザインと相性が良く、デザインの中でも発展した分野になってますが、こういったデザインを利用して他分野のデザインを魅力的に見せる事もできそうです。


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