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  • 執筆者の写真halfmoonjourney 小川

デザインを経営に役立てるために


「デザインをカッコよくしたけど全然売上は変わらなかった」「デザインにお金を払って一体どのくらいのリターンがあるのか?」こういう話を聞く機会が増えたように思います。多分この手の話は担当者レベルより中小企業の社長やフリーランスの方のほうが切迫してお話しているように思います。

僕も職業としてデザイナーをやっているのでこの話を聞くと「何を言ってるんだ」と思う反面、確かに売上が上がらない事例もあり肩身が狭く感じている面もあります。昔は僕も若く経験がなかったので、こういう話をされると「デザインをやったこともない、わからない人達が推測で話している」と思ってましたが、僕も独立して社長やフリーランスの方とお話していると納得する部分もあり、果たしてデザインは会社や経営にどう貢献できているのだろうと真剣に考えるようになりました。現在その答えは出ていませんが、現時点での僕の思うことを書いていきたいと思います。

(デザインが経営や会社にどう役立っているのか)

1.すぐに売上が上がったりしない。

デザインを取り扱ったことのない方だとどうしてもデザインを変えれば売上がすぐに上がると思う方が多いのですが、多分上がりません。売れ方としてはデザインが変わった認知がゆっくり上がっていってからじわじわ、期間的には結構かかると思います。考えてみれば当たり前のことですが、デザインを変えても広告費を払って媒体(駅貼りポスターとかバナー広告とか)を買わない限り認知度が変わらないのでデザイン単独では無理です。また、媒体も影響力の小さいものでは難しいでしょう。僕のお客様で多い中小零細企業だとこの辺りで「デザイン変えても売上変わらない」と判断される理由になっている気がします。「デザイン変更して売上が一気に何倍に!!」と専門誌や新聞に書いてある事例は大概大手企業でテレビCMなどの大きい媒体も買ったケースがほとんどの気がします。

2.でも既存のお客様の反応は目に見えてよくなる

この辺がデザインの効果の気がします。デザイナーにデザインを依頼すると今まで社員がパワーポイントで作っていたものを急にデザイナーが作るので目に見えて良い物に変わります。そうなると一番最初に見ることになるのが既存のお客様ですが、その方達の反応が良くなります。この既存のお客様は既に購入してくれた方達にあたるので、この方達に「良い!」と言ってもらったところで売上にはあまり貢献しないのですが、この方達の周りの見込み客だとか近しい方達にも反応が出てくるように思います。

3.いわゆる「ブランディング」の効果なのかなと

上記2.を踏まえるといわゆる世間でいう「ブランディング」効果があるのかなと思っています。最近「ブランディング」という言葉が世間で使われすぎていて、安っぽく聞こえるのであまり使いたくない言葉ですが、多分この辺が一番デザインを会社に取り入れる効果になるのだと思っています。売上は急に上がったりしないけど既存客の好感度が上がる、その周辺の見込み客からの認知度も上がる(既存客の紹介などで)、あと意外なところでデザインが良くなると従業員も会社に誇りを少し持つようになります。そういったことでじわじわと、1〜2年かけて徐々に効果や反応を実感していくタイプのものかなぁと思っています。

上記、僕の思う「デザインが会社や経営に貢献できていること」です。

大企業だともっと顕著に売上やユーザー数に変化が見られると思うのですが中小企業だとなかなか難しいのが現実だと思います。それよりも「商品の強みが伝わるようになる」とか「既存客の好感度が上がる」といった面で効果が高そうです。すぐに売上を上げれるタイプのものではありませんが、それでも1〜2年の時間をかけて丁寧に都度やっていけば少しずつ売上やお客様の数が上がってくる、デザインとはそういうものだと思います。

(番外編)デザインが経営や会社にどう役立っているのか

「多分同じ規模の競合には負けない」

競合がいて、規模が大体同じで料金も同じ、サービスも似ている、接客も差して変わらない場合はデザインを取り入れると勝てると思います。特に新規のお客様。同じ料金であれば感じの良い方へ行きますからね。この場合はすぐにでもデザイン取り入れて正解になるパターンだと思います。


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