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執筆者の写真halfmoonjourney 小川

世界3大広告賞「カンヌライオンズ2019」を観て気に入った広告



アドミュージアム東京で開催されている「カンヌライオンズ2019」を観てきました。カンヌライオンズは世界3大広告賞の1つで毎年とてもクリエイティブな広告が受賞されていますが、ここ数年アドミュージアムでも受賞作を見れるようになりました。大変ありがたいことです。その中で気に入った作品を紹介したいと思います。


Hate Couture(ヘイトクチュール)/ディーゼル


アパレルブランド、ディーゼルのキャンペーンです。「ヘイトなんか着ちらそう。」をテーマに有名人やインフルエンサーを起用。彼らがネットで受けた誹謗中傷を洋服にプリントして着て、CMやポスターなどのビジュアルにするというなんとも画期的というか突飛というか…、なアイデアです。

これ映像で見るとものすごく納得がいって、強くてわかりやすいメッセージ、世間の考えている言葉にならないモヤモヤをうまくすくったアイデアです。そして広告的な要件、「問題解決を含んでいること・セールスにつながること・ブランドが支持されること」。これらの多様な問題を1アイデアで解決できるクリエイティブだと感じます。昔から「良いクリエイティブは複数の問題を1つのアイデアでクリアにする」と言われますが、このキャンペーンは確かに1アイデアで複数の問題を解決していると感じます。近年日本の広告ではこういうことができていませんが、僕は日本でもこういったキャンペーンが出てきたらいいなと思ってます。


ちなみに僕が良いなと感じた理由は上記の広告の教科書的な妙技ができている点と、このアイデアは日本でも可能だったんじゃないかと思った点です。日本ならコメント欄で批判を受けやすいyoutuberの起用が中心になるかと思います。広告主を若者向けブランドとして、若者に人気のあるyoutuberを起用。同じようにCM作ってyoutubeで流してもいいし、テレビでも普通に使えそうです。

ネットで叩かれる・炎上するという出来事は日本でも共通ですし、匿名で一人を叩くという行為に嫌悪感を持って咎める人も多い。でもその声が未だに大きくならない。そういう「声にならない声を表面化する」というのは社会的意義もあると思いますし、日本でも良い広告になったんじゃないかなぁと思います。

だからこそこういうアイデアが日本から出なかったのがちょっと悔しく思ってます。


ちなみにこのイベント、東京都新橋の電通本社地下1F、アドミュージアム東京で行われています。小さなイベントですが大変面白い企画ですのでご興味持たれた方はぜひ。入場料も無料です。



「CANNES LIONS 2019」

2020年2月1日(土)~3月21日(土)

東京都港区東新橋1-8-2 カレッタ汐留内

営業:火~土 11時~18時

定休日:月、日 *その他臨時休館あり

休業:定休日が祝日・振替休日の場合は火曜休


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