割と地味であんまり話題にならないのですが、毎年「全日本DM大賞」という
優れたダイレクトメール(DM)を表彰する企画があります。
僕は毎年これに注目しています。
というのも企画力さえあれば後はデザイン費とDMを送る経費だけでやれる施策というのは
中小企業向けだと思うからです。
DMなだけに効果もすぐ出る媒体ですし。
今年は石川県の「宝生亭」という温泉旅館がグランプリを獲りました。
今回びっくりしたのは企画から制作までこの温泉旅館の専務がやっていたことです。
そう、つまりデザイナーやプランナーなどのプロなしで制作していたのです。
そしてDMの反応率も脅威の84%!
常識的にも非常識的にも考えられない数字です。
(普通DMとかFAXDMみたいなものの反応率は普通1〜3%くらいです。)
施策内容は常連のお客様100名に、旅館の従業員がつけているものと同じネームプレートに
常連客の名前を記載して手紙と一緒に送るというもの。
普段従業員しか付けないネームプレートに自分の名前が書いてあるというプレミアム感と
まさに自分に向けられて書かれた手紙がお客様の心をぐっと掴んだのだと思います。
上記のような反応率は常連客に送ったものだから異常に高い反応率が出たというハンデこそあれど
僕も日頃の実制作の中で「人の心に響くものを作れば反応率は違う」ということは
感じることがあります。
特に「DM」なんていう使い古されてみんな「大体こんなもの」とわかっている媒体こそ
通り一遍の物を作らず、常識に囚われずなにかを真剣に伝えたいと思って制作すれば
やはり通じるものがあるのではないかと思います。
↓全日本DM大賞↓
http://www.dm-award.jp/winner/