講座を開催するとよく「デザインをうまく作るにはどうしたらいいですか?」と聞かれます。正直なところデザインもスポーツと同じように「毎日やることによって上達する」ものなので答えに困ってしまいますが、さすがに「毎日やるしかない」というお答えも不親切かなぁと思って「作る前に雰囲気をイメージしてください」とお答えしています。
どういうことかというと、デザインを作る際必ず目的があると思うんです。セールのお知らせだったら「売りたい」とか「安いことを伝えたい」だとか、インテリアやアパレル、ジュエリーなんかであれば「こんなに素敵な世界観の商品ですよ」だとか。具体的なラフスケッチやモチーフをいきなり書き出すんではなく、まずはデザインを作る上でどんな目的なのかを考える。
そして次にセールであれば「一面赤色なのがセールっぽいよな」とか、アパレルなら「素敵な写真が必要」だとかイメージが湧いてくると思います。それをラフスケッチとして描くようにするといいと思います。
よくありがちなのは、イメージもないのにいきなりラフスケッチを書き出してしまうこと。これをやってしまうと思考が止まってしまって気付くとただ自分の好きなイメージを描いてるだけ…ということが非常に多いです。こうなっちゃうとデザインというより自分の好きな物を描いてるお絵描きになってしまうので、まずは描き出す前に目的をしっかり考えること。
シンプルなことですが非常に効果のある制作行程だと思います。
ご自身でデザインを作ってみたいという方はぜひ一度試して欲しいと思います。