デザイン学生時代から20代中盤にかけて、時々グループ展(仲間が集まって作品を
一緒に展示する)をやってたりしていた時期があるんですが、その頃知り合った友達が
現在六本木ミッドタウンの日本グラフィックデザイナー協会で開催中の
「グラフィックデザイン イン ジャパン」にて作品が展示されています。
この日本グラフィックデザイナー協会主催の展示に作品が並べられるのは
なかなかすごいことで、たぶん紙媒体のデザイナーであれば
皆があこがれることではないかと思います。
もちろん僕もいつかはこの場所に作品が展示されたいと思っています。
そんな場所に今回友達のデザインが展示されたのですからこれはすごいことです。
先週さっそくその友達と一緒に行ってきました。

左が友達、右が僕です。
ファッションカタログが展示されたのですが、
確かにグラフィックデザイナー協会に評価されそうな少しとんがったデザインです。


この友達グループ展で知り合ったと先述しましたが、
グループ展で作品を出すということはお互いの作品を見ることもあるので
もちろん僕は展示メンバーをライバル意識することもありましたし、
なんとなく「この人よりはおれのほうがうまいな」という
浅はかな何の役にも立ちそうもないプライドも持っていました(笑)
昔所属していたグループ展をやる団体名は「pico(ピコ)」と言いますが、
(※現在はもうありません)
忘れもしないのはそのpico主催の「niwa展」、
「庭」をテーマに緑に関するものを作って出すというお題でしたが、
僕は「日常に潜む緑をふいに見ると安心する」というコンセプトで
鉛筆の上やらスポンジの上に緑を作りました。
そして当時僕は小川という本名ではなく、
benjaminというやや恥ずかしげなペンネームを使用していました。
若気の至りですね。


そこで友達は全体のまとめ役&進行をしていましたが、
「実現可能かわからないから今回は見送ったけど、
実は今回、自分も作りたいと思っていたアイデアがある。」
と言っていたので、どんなアイデアか聞くと
とても素晴らしいアイデアで、
そのアイデアを聞いただけで
「この人にはおれは勝てない…。」とたいそう落ち込んだものです。
(※アイデアは今後作る機会があるかもしれないので一応ふせておきます)
歳を取った今になって思うのは、
人生長いので別にそんなに落ち込むこともないのですが。
それから何年も経って今回の展示ということで
相変わらず友達はすごいなと思っています。
そしてなによりありがたいのはこうやってまだ真剣に
コンスタントにデザインに対して取り組む友達がいることです。
20代前半はクラスの皆もまだやる気があるのですが、
歳をとってくると段々モチベーションも落ちてきて
デザインをひとつの「仕事」と見ることが増えてきます。
それは自然なことだし、10年以上この仕事を続けていれば
当たり前のことなのかもしれませんが、
こうやって今だに真剣にデザインに取り組み
お互いに切磋琢磨できるのはなによりありがたいことだと思っています。
良い友達を持ちました。