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  • 執筆者の写真halfmoonjourney 小川

サービスを作る時・商品を作る時、デザインはどう考えるか


僕はベンチャー企業様のデザインを作ることが多いのですが、ベンチャーという特性もあり大体において「はじめてサービス(商品)を作っている」途中や、出来上がって間もないタイミングで参画することが多いです。そこで、初めてプロダクトを作るであろう非デザイナーの方達に「デザインってこんな風に作ってますよ」というお話を書いてみたいと思います。



プロダクト(サービス・商品)は事業アイデアの具現で

「デザインって何?」という話になると難しく捉える方が多いなぁと僕は感じているのですが、デザイナーを20年くらいやってきて思うのは「0から何かを生み出すことはない。与えられるお題にみんなが納得する形を与える仕事」だと思っています。


例えばプロダクトのUIとかロゴ、メインビジュアルならば「この事業アイデアってこういう人に便利な商品なんですよ!」というのが目で見て伝わる形、それがデザインだと思っています。おしゃれなUIを目指すならばきっとユーザーは10代の若者、文字サイズが大きく媒体も紙が多めならば高齢者向けだとか、「与えられる形は事業アイデアに沿う」それがデザインだと思います。

だから「アイデア」とか「インスピレーション」とかそんなデザインっぽい言葉は通常の制作工程において不要で、ただただ事業と向き合ってそれに共感(購入)するユーザーに向けてビジュアルを考えること、それができればデザインとしては成功の部類だと思います。


世の中UXやデザイン思考など近年流行りの言葉に乗せて、SNSで声高に言う方もいますが、僕は事業アイデアを突き詰めればその中に自然とUXは入りますし、デザイン思考はあくまでデザイナーベースの考え方で、経営者目線が入ってないので参考もほどほどに、という考えです。結局経営者の方は経営のことを1番に考えるのが良いのではないかと思います。(そもそもデザイナーって経営に疎い人が多いというのが僕の感覚で、その昔「デザイナーが独立して商品作って経営者になるぞ」ブームがあった時も、多くのデザイナーがデザイン力を活かした商品を作りましたが、ほとんど売上さっぱり、撤退相次ぐ事態になったので、デザイン思考を経営の方がわざわざ熱心に勉強する必要は???と思っています。)


そんな感じなので、あまりデザインを難しく捉えずに「事業に沿った見た目」「サービスや商品の特徴をよく現しているビジュアル」それができればデザインだと思っています。(結局デザインだけ頑張ったって事業アイデアがユーザーの悩みを解決しないと使ってもらえないですからね…。デザインの前に事業アイデアが的を得ていることが全然先だと思います。)



広告は販促やマーケティングの延長と捉えて

先程事業アイデアの具現で「0から何かを生み出すことはない。与えられるお題にみんなが納得する形を与える仕事」と書きましたが、広告も基本同じです。0から生み出すことはなくて販促目標から逆算してビジュアルを考える、それがデザインだと思います。


事業アイデアの具現よりはハードルが低くて、その利用は(WEB)マーケティングや販売促進の方達が既に広告目標や達成したい数字、ペルソナなどを決めてくれていることが多いからです。デザインはその目標に沿ってマーケティングの方と協力しながらペルソナを聞き、どんな広告をするのかを聞けばおのずとデザインがどうなるかは決まっています。

(先程と同じく「おしゃれなUIを目指すならばきっとユーザーは10代の若者」のように、広告ターゲットの年代や性別、趣味嗜好に沿う見た目を考えたら、デザインの方向性って決まっているはずです。)


なので広告の方はデザインを作る土台をマーケティングの方が準備してくれている状態なので、事業アイデアのデザインよりは楽です。(特にWEBマーケだとアナリティクスで数字を持ってたりするので、そうなると余計に楽。)


ということで、広告のデザインを考える場合も実情に沿って考えるとハズレのないデザインが作れるのではないかと思います。



まとめ

以上、今回はプロダクト(サービス・商品)のデザイン、広告のデザインの考え方を書いてみましたが、どちらも世間のデザインのイメージ「0からクリエイティブなものを生み出す」というイメージからは程遠い感じです。

SNSではデザインセンスがいるとかクリエイティビティとか言ってる方もいますが、個人的には普通の人がやる普通の仕事だと思いますので(僕も凡人です)あまり気構えずに事業構想を考えながら、来たるべきお客様を想像しながら楽しくやってもらえたらいいなぁと思ってます。

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